日本建築の技術が集約された注文住宅
近年日本の伝統的な住宅は影を潜め、西洋風建築を取り入れた近代的な建築が幅を利かせています。しかし、姿かたちは変われど日本の風土に合わせて進化してきた日本独自の建築様式はあらゆる場所に使われて住宅を支えていることが多く、決して活躍の場がなくなったわけではありません。
日本は四季による湿度の変化や気温の変化が大きく、また地震などの自然災害も多いため、古来から様々な建築技術が発達してきました。そして、その技術を使った日本建築はそのような問題にある程度対処することができるメリットがあります。よって、注文住宅においてその技術を集約したいという要望が出ることも珍しくありません。注文住宅では依頼主の希望が反映されますから、その依頼主が日本の建築技術に詳しければそのメリットを自分の住宅に適用させたいと思うのは不思議でもなんでもありません。
逆に、業者側があらかじめ日本建築を取り入れることを勧めていることもあります。依頼主およびその家族がユニークな風土を持つ日本で快適に暮らすことを第一に考える住宅会社は、日本の建築技術をうまく住宅に取り入れる術を心得ており、彼らが新しい住宅に満足できるように工夫をしています。このように、最近見かけなくなったと思われる日本らしい住宅も、技術だけはしっかりと近代的な建築に受け継がれているのです。